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小児眼科

当院の小児眼科について

当院の小児眼科について生後すぐの赤ちゃんは、明るさ・暗さが分かる程度の視力しかありません。その後は徐々に発達し、6歳頃には大人と変わらない視力を獲得します。視力の発達の過程では、正しく「見る」ことができているかがとても大切になります。これができないと、十分な視力を獲得できない弱視になってしまいます。必要に応じて眼鏡による矯正を行いながら、正しく見ることを重ねていくことで、弱視を防ぎましょう。
当院では、お子様の眼科疾患の早期発見・早期治療に努めるだけでなく、年齢に応じた視力の発達についても、しっかりと確認して参ります。
気になる症状がございましたら、お気軽に当院にご相談ください。

視能訓練士が
サポートしております

視能訓練士がサポートしておりますあだち眼科には、経験豊富な視能訓練士が在籍しております。
視力検査、眼圧検査、視野検査、屈折検査を正確に行い、適切な診断と治療に活かします。また、小さなお子様、初めてのお子様でもスムーズに検査が行えるよう、きめ細やかなサポートをいたしますので、安心してご相談ください。

お子様のこんな症状は
ありませんか?

  • 目をしきりに擦っている
  • 強く目をつぶることが多い
  • 物を見る時に目を細める
  • よく眩しそうに目を閉じる
  • 本やテレビとの距離が近すぎる
  • 物を見る時に顔を傾ける(片目で見ようとする)
  • 上目づかい、横目づかいをする
  • 片目を塞がれると嫌がる
  • 目が充血している
  • 目やにが多い、涙があふれる
  • 瞼が痙攣している
  • 人、おもちゃなどを目で追わない
  • 黒目が揺れているように見える
  • 黒目が白っぽい
  • よく物にぶつかる、よく転ぶ

学校健診で視力低下を
指摘されたら

学校健診で行われる視力検査は、A~Dの4段階で判定します。A判定以外については、眼科の受診をしてください。
学校での検査は「まわりが騒がしく集中できなかった」「列に並んでいる時に視力表を覚えてしまった」といったことが起こり得るため、環境の整った眼科で正確な検査を行うことが大切です。また眼科では、学校健診よりも詳しく調べられる視力検査を実施することができます。
検査結果をもとに、眼鏡の必要性の判断、すでに使用している場合は度数の調整、視機能回復のための訓練などを行います。また眼科疾患が見つかった場合には、その治療も必要です。
※学校健診後に眼科を受診する場合は、学校で渡される用紙(眼科での受診結果を書き込む用紙)をお持ちください。
※眼鏡を使用している方は、ご持参ください。

近視

近視外から入ってきた光が、本来の網膜上ではなく、その手前(前方)でピントを結んでしまう屈折異常です。
遠くにある物が見えづらくなります。

近視の原因

近視は、遺伝、環境によって起こる屈折異常です。
親が近視である場合、そうでない場合と比べると、その子は近視になる可能性が高くなります。
環境面では、本を読む時の距離が近い、長時間のモニター視聴(TV・スマホ・タブレット・携帯型ゲームなど)がリスク因子として挙げられます。また屋外で過ごす時間が短くなり、遠くを見るという機会が減少していることも発症に影響するものと考えられます。

治療方法

オルソケラトロジー
(近視抑制治療)

就寝前に専用のコンタクトレンズをつけ、就寝中に視力を矯正することで、日中の長い時間を裸眼で過ごせるという治療です。
子どもの場合には、近視の進行を抑制する効果が期待できます。角膜のやわらかい子どもだからこそ、得られる効果です。
※自由診療です。

予防方法

日常生活中に取り組める近視の予防法もあります。中でも、「目を休ませること」「遠くを見ること」が大切です。
スマホ、タブレット、携帯ゲームの普及などで、現代の子どもは目を酷使しがちです。また室内遊びが多くなり、遠くを見る時間・機会も減っています。
スマホなどモニターを見つめる時間を減らす(特に夜間)、30分ごとに休憩をとる、外遊び・外出を増やすといったことが、近視の予防として有効です。

弱視

弱視弱視は、眼鏡やコンタクトレンズを装用しても視力が1.0未満である状態を指します。あくまで矯正視力が診断の基準となり、裸眼視力が1.0未満であっても、眼鏡・コンタクトで矯正して1.0以上になる場合は、弱視とは言いません。
十分な矯正ができないため、日常生活に支障をきたします。

弱視の種類と原因

屈折異常弱視

近視・遠視・乱視が強く出ているため、網膜上で正しくピントが合わず、両目の視力の発達が正常なレベルに達していない弱視です。

不同視弱視

左右の目に視力の差があり、見えやすい側の目ばかりを使うために、反対側の視力の発達が不十分になってしまって起こる弱視です。

斜視弱視

片方の目に斜視があることで、反対側の目ばかり使い、視力が十分に発達せずに起こる弱視です。

形態覚遮断弱視

白内障や眼瞼下垂などが先天的にあり、光による刺激を十分に受けられない状態が長く続いたために、視力が発達せず起こる弱視です。

治療方法

屈折異常弱視の治療

原因である近視・遠視・乱視を矯正するための弱視用眼鏡を用いて治療を図ります。

不同視弱視の治療

視力が悪い側の目を矯正するための眼鏡を使用します。その上で、視力が良い側の目をアイパッチで隠し(遮閉法)、視力が悪い側の目の視能訓練を行います。

斜視弱視の治療

視力が良い側の目をアイパッチで隠し、視力が悪い側の目の視能訓練を行います。
ただし、手術が必要になることもあります。

形態覚遮断弱視の治療

弱視の原因となる疾患を治療した上で、専用の眼鏡の処方、視能訓練などを行います。

斜視

斜視通常、物を見る時には両目とも、その物の方へと向けられます。斜視ではこのような目の動きがなされず、片目がその物とは違う方へと向いてしまいます。
斜視を起こす目が向く方向によって、内斜視・外斜視・上下斜視と分類されます。

斜視の原因

遠視、目の筋肉の異常、神経の異常、眼・脳疾患、遺伝などが原因になります。

治療方法

眼鏡・コンタクトレンズの装用

眼鏡やコンタクトレンズの装用で、斜視の原因となる遠視を矯正します。

遮閉法

アイパッチや眼帯で、斜視でない方の目を隠すという方法です。斜視のある目には、眼鏡を装用して、視能訓練を行います。

プリズム処方

プリズム眼鏡という特殊な眼鏡の装用によって、光の屈折を調整し、物を正しく見えるようにします。斜視を改善する治療ではありませんが、視能訓練の一環となります。

両眼視機能訓練

大型弱視鏡、カイロスコープといった装置を用いて、左右の目の視能訓練を行います。

ボツリヌス療法

目の筋肉にA型ボツリヌス毒素を注射し、斜視を改善します。
効果は、数カ月ほど持続します。効果を維持するためには、定期的な注射が必要です。

手術

手術では、目の筋肉の位置を調整することで、斜視の改善を図ります。
乳幼児期・学童期のお子様の場合には、全身麻酔が必要となります。

色覚異常

色覚異常とは、目で見た色の区別がつきづらい病気です。
先天的なものと、目の病気など後天的なものに分けられます。パイロット、電車運転士、警察、自衛官など、特定の仕事への就業が制限されることから、色覚異常が疑われる場合にはその確認のためにも、検査を受けておきましょう。
なお以前は学校で色覚異常の有無を調べる検査が行われていましたが、現在は任意となっています。

色覚異常の原因

先天性色覚異常では遺伝が、後天性色覚異常では疾患が原因となります。原因疾患としては、白内障や緑内障、網膜疾患、視神経疾患、脳疾患などが挙げられます。

治療法

色覚異常そのものを治すということはできません。
補助的に、色の識別を助けてくれる眼鏡を使用するという方法があります。また、検査で自分の見分けがつきづらい色を把握しておくことで、日常生活上での問題を発生しにくくするということが可能です。